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中大池・上手東の辻

筒井筒中大池

つついづつなかおおいけ

碑身縦長の自然石

高 85㎝、巾 63㎝、厚 60㎝

基壇なし 上部石囲いのコンクリート

高 70cm

記年銘寛政七乙卯 11月吉日(1795年)

施主銘中耕地組

中区舟後光型

公家スタイルの双神像です。男神は折烏帽子、女神は長い垂髪を束ねています。女神の髪が長身の顔に触れ、体と足をぴったりくっつけ、お互いの肩に手をかけ、女神は男神の手をしっかり握っています。村内には「筒井筒」と名付けられた道祖神が4体あります。何れも抱擁握手像でありそれぞれ顔立ちは異なっていますが、上大池・豆沢の項で述べたとおり同一石工の作であると思われます。この双像は他の三碁に比してやや、像身が磨滅しており、女神の外袖の一部が剥げて欠けているのが残念です。双神像に寄り添うように祀られている子宝地蔵が微笑しく感じられます。添彫りの「中耕地組」という施主名がありますが、この辺りを中耕地と言った時代があったそうです。道祖神の脇に立つ御柱祭の時には、今でも古老の中では中耕地と言う人がおります。昔は中大池公民館(現第二公民館)の庭にありましたが、三九郎の時に火事の危険があり、65年ほど前に現在地に移されたとのことです。

祭り2月8日前後の休日に、上手東、上手西・野際・中村の四常会の女性だけでお八日様としてお祭りを行っています。

折烏帽子(おりえぼし):頂を折り伏せた形の烏帽子。

垂髪(おすべらかし):前髪を左右にふくらませ、もとどりを背後にすべらせて長く下げる婦人のさげ髪の一種。

筒井筒(つついづつ):中の良い幼馴染の男女。原義は丸く堀った井戸の井戸枠。