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上竹田・建部神社
童唄
わらべうた
この道祖神は「童歌」と呼ばれているよ! 「童歌」というのは、昔から子どもたちに歌いつがれて来た歌のこと。 道祖神は普通、大人の男の人と女の人が彫られていることが多いけど この像は、とっても珍しいことに 子供の男の子と女の子が彫られているんだ。 お揃いの帽子をかぶった二人は、幼いお兄ちゃんと妹かな? 小さな手をぎゅっとつなぎあって、 仕事に出かけたお父さんとお母さんの帰りを 待っているのかもしれないね。 夕焼けの中で、きょうだい仲良く 道端に立っている、そんな風景が浮かんできます。 男の子の神様は、両足をふんばるように立って、 左手をお腹に当てていて、 夕日がまぶしいのか、ぎゅっと目をつむっているよ。 女の子の神様は、右手を下に垂らし、手のひらを正面にむけているね。 この、子供の道祖神は、村の子供たちを、病気や災いから守るために 作られたと言われているよ。 そして、この道祖神が、この場所に置かれたことについては、 とても面白い話があるんだ。 この像はもともと、 今の波田町にある盛泉寺(じょうせんじ)というお寺にあったんだって。 ところがお寺のお祭りの時に、山形村の力士「岩の松」が 友達との力比べでこの像を持ち上げて、そのまま ここ建部神社の境内まで、持ってきてしまったんだって。 ちなみに、この道祖神、どのくらいの重さがあると思う? 答えは65キロ。 こんなに重い石をかついで、4キロもの道のりを歩いてくるなんて 「岩の松」というお相撲さんは、とても強かったんだろうね!