01
上大池・豆沢
豆沢のじじばば
まめさわのじじばば
道祖神は一般的に、 若い男女の神様であることが多いのですが、 「豆沢のじじばば」はその名の通り、 少々お年を召していらっしゃいます。 お二人とも公家風の正装をしていますが、 もし、婚礼の様子だとすれば 随分お年を召してからのご結婚ということになります。 女神の方は他の道祖神に見られる 「おすべらかし」という長い下げ髪がありません。 代わりに、なんとも日本離れした模様の 変わった冠をかぶっています。 お二人は、奥の手をお互いの肩に掛け合いながら、 もう一方の手は、正面で握手をしています。 さてここで、握手をしている手に注目です。 道祖神は多くの場合、 女神が男神の手を握っていますが、 「豆沢のじじばば」は、 男神が、女神の「親指」を握っています。 また、男神の体が、女神の方に傾き、 女神はまるで押されたように、後ろに傾いています。 このことから、お二人の関係は、 男神の方がやや積極的、と言えるかもしれません。 全体の印象として、 とても近代的なムードを漂わせており、 大変ユニークで楽しさを感じさせる道祖神です。